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『梅田哲也 うたの起源』 

 不思議の国のアリス展からの続き。

 『梅田哲也 うたの起源』は梅田の初めての個展。古典的な美術展スタイルのアリス展とは対照的で、一般的な公立美術館の展示フォーマットに逆らうかのように展示スペースの外部、開館時間の外部を意識させる。つまりは、展示スペースとは何か、開館時間とは何か、ひいては美術館とは何かを問い直すきっかけを提供する試みだ。

 近現代美術室Bには、光と音の美学という風情の「うたの起源」。参加客が可動式の壁を押して隣室に抜けると、そこには何も展示されていない。しばらくすると壁の一部に設けられた扉の向こうからクリーニングスタッフみたいな中高年男性が登場。モップを組み立て、床清掃を始める。アリスのコスプレをした二人組を含む他の参加客とともに、ずぅーっとモップ掛けの様子を見守る。私は終わった後少しして会場を離れたが、この後も何かあるかなぁと期待して待っている人もいた。

 続いて会場は近現代美術室C内にある一室。作品名「壁の終わり」。

 近現代美術室Cは1945年以降の現代美術を設置するゾーン。ルチオ・フォンタナの『空間概念 期待』(1962)やベップ・アートマンス2018で取り上げられたアニッシュ・カプーアによる『虚ろなる母』(1989-90)、アンドレアス・グルスキーの『株主総会』(2001)、九州派の桜井孝身や菊畑茂久馬の諸作品、創元SF文庫フィリップ・ディックの『ヴァリス』(旧訳のほうね)の表紙にもなった藤野一友の『抽象的な籠』などが展示されているが、『ギュスタブ・モロー展』のときにじっくり見たので今回はトバス。

 続く作品③↓は外の景色が拝める個室に置かれた「外」、の一部。


 ↓レストランに近い階段ゾーンには「時報」と「独立を宣言する」。


 ↓は開館時間外の黄昏どき、館外からガラス越しにみる「ほとんどのことは忘れてしまう」。




 梅田哲也は1980年熊本県生まれ、大阪在住のジャンル横断型アーティスト。YCAMでパフォーマンスを見かけたことがある。福岡市美術館では2016年に「歴史する!Doing history!」を公開。(パフォーミングアーツネットワークの2017年インタビューなどで彼の活動の様子をうかがい知ることができる。



 文中敬称略。

 【追記】
 「うたの起源」の英訳名称は「On the origin of voices」。なるほど、12月にYCAMスタジオCでみた映画『コールド・ウォー あの歌 二つの心』(→ブログ)のサブタイトル問題に呼応している、などと妄想してみる。

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チームラボ「世界を旅する植物に住まう生き物たち」 



 UBEビエンナーレ会期中にあわせ、リニューアルした熱帯植物館の夜間を利用して、昨年夏(→ブログ:チームラボ『呼応する森』)に引き続きチームラボが作品展示。タイトルは「グラフィティ ネイチャー - 世界を旅する植物に住まう生き物たち」。





 カラフルな生きものの映像が、生い茂る熱帯植物の葉やサボテン、樹木、植物園の床、さらには参加客の肩や背中にまで投影される。
 インタラクティブな仕掛けは、あるようなないような…。




 2015年3月に放映された「NHKスペシャル 地球を活け花する~プラントハンター 世界を行く~」で話題となったパラボラッチョが新規導入されたらしい。↓の通り映像が投影されている。



 同じく植物館リニューアルにあわせて移植されたバオバブの木もこの通り。


 過去に何度も観たサボテン園も、こうすれば、まあ新鮮に感じる。



 中庭も、(以前は芝生だけで、利用者はほとんどいなかったが)リニューアルした様子。






 帰途に湾岸道路から見えた工場夜景もなかなかよかった。

チームラボ『呼応する森』 

呼応する森

 7月22日~8月28日まで、宇部のときわ公園で開催されていたチームラボの『呼応する森』。


呼応する森呼応する森呼応する森呼応する森


呼応する森 呼応する森 呼応する森
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