DOMMUNE2018.4.16 ~メディアアート関連 

 久しぶりにDOMMUNE覗くと、メディア・アート関連やってたのでメモ。

 4/16のDOMMUNEはonpa))))プレゼンツ アインシュタインをアウフヘーベン!。アラヤ代表の神経科学者、金井良太やSF作家のさかき漣、データサイエンティストの林祐輔(ナウキャスト)が出演。司会はonpa代表の羽生和仁。
 結果的には海外からのゲスト、レフィーク・アナドール(Refik Anadol)とミカエル・シュプランガー(Michael Spranger)の作品紹介に留まった感があるがw、そのうちもう一回やるらしい。

 アナドールはトルコ出身のデータ・ビジュアリゼーション・アーティスト/データ・アーキテクト。
 LAのディズニー・コンサートホール(建築設計:ゲーリー、音響設計:豊田泰久(→wiki))をキャンパスにした作品で知られる。LAフィルが提供した百年間の演奏データがベース。「建物が果たして意識を持つか」「建物ははたして夢を見るか?」というテーマをもっている。
 伊東豊雄の「横浜風の塔」にも触れていて、たしかにこれはアナドールの風データを可視化する作品:Hidden landscapeの起源と言えるかもしれない。ほかにもサンフランシスコのSNSデータのビジュアリゼーションなど。近日、大阪のナレッジキャピタルでレクチャーかなんかやるそうだ。

Visions of America: Amériques / LA Phil / Video Artist Cut from Refik Anadol on Vimeo.



 もう一人のミカエル・シュプランガーはSony Computer Science Laboratoriesのリサーチャー。自発的に単語や文法や文化をつくるAI(ロボット)の設計を目指していると言う。磯崎新のT-HOUSEでおこなった試みなど紹介。ロボットという手足をもつAIにより、記号接地問題が解決できるかどうか。



 最後に、宇川がフェイスブックの「ボブとアリス」などAI同士で会話させる話はどうなったか問題を振ってくれる。金井が、AIをセンセーショナルに報道しすぎるメディアの問題を指摘。世界的な傾向のようだ。
 受け手のAIリテラシー、というかメディアリテラシーの問題でもあるが、センセーショナルにせずに人びとに印象付け、さらに、一歩踏み込むまでにつなげるにはどうしたらいいか。特に日本の場合、少子高齢化の傾向もあって、全体として新しいことへの感度を失いつつある様子が、各所でひしひしと感じられる(自分自身を振り返ってみても同様だがw)。広告・宣伝と「センセーショナリズム」をめぐる問題系。

 あと、美術手帖2018.3.22 来たるべき「(人工)生命」の未来とは。の話などしていた。

 SF作家のさかき漣は『エクサスケールの少女』という小説で知られるらしいが、エクサスケールといえばどうしても、某スパコン案件を想い出すw。

 金井良太は最近、本出してないので、話聞きたかったなあ。トーク上手そうな雰囲気はある。彼もそのうち人工意識でメディアアーティスト・デビューするのかな? 

 林祐輔の名は個人的に初耳。一見、広告代理店系みたいに見えたがw、日銀にいたそうだ。

 あと、@kyokakyokaのアンビエントよかった!。

 文中敬称略。

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DOMMUNE 2017/03/16~カールステン・ニコライ&池上高志 

 3月16日のDOMMUNE 21:00~は、パララックス展@市原湖畔美術館 開催記念。出演者はカールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)と池上高志。モデレータは畠中実(ICC)。

 通訳のめがねっ娘が宇川の理解困難な口説に果敢に対応してて好印象。

 池上とカールステンの出逢いは、1999年に青山のワタリウムで開かれた「empty garden」展。池上は前年にAI研究者のルック・スティールス(Luc Steels)に招かれてパリに渡り、ガブリエル・オロスコ(Gabriel Orozoco)やカールステン・フラー(Kerstein Holler)らアーティストと親交を結んでいた。
 カールステンの方はすでに、池上が橋本敬(JAIST)と書いた"Coevolution of Machines and Tapes"を読んで、彼に興味を抱いていたそうだ。この論文はRNA/DNAをテープに、タンパク質をマシンに見立てたシミュレーションで、確率的に加えた外部ノイズによる複製エラーがもたらす複雑性に関するもの(という理解で正しいかな?)。
 同じくワタリウムで2002年に開かれたカールステン・ニコライ展では、池上がクラウド・チェンバー(霧箱)を用意するため奔走したらしい。カールステンはクラゲとクラウド・チェンバー、中谷宇吉郎の雪の結晶、録音し続けるテープレコーダ等を配置した「オートパイロット」(autopilot)という作品を展示した。

 社会はコントロール可能性/予測可能性――安心――を求めるが、アートは予測できないものを提供する、という話。

 カールステンはもと造園家でもあり、日本庭園にも深い関心を寄せている。地震の少ないドイツから来た彼からすると「日本庭園は抽象化しているが、実際にはものすごいルールとコントロールがある。制御しえないものだからこそ制御しようとする」。ものすごい管理とは、庭園メンテのことかな?

 宇川が乱入して科学・アート・宗教のトリロジーについて話を膨らませ、分裂生成させる。カールステンは宇川のオカルト話を警戒しながらも、誠実かつ生産的に話を返していた。
 カールステンに大川隆法をムチャブリするのはオモシロイが、彼はサン・ラやジェネシス・P・オリッジみたいにはならんやろw。つか、すでに21世紀のサン・ラでありジェネシス・P・オリッジだと言えるかもしれない。ただ、それを言うと怒る人もいるだろうなあ。

 ヘレン・ケラーの『私の宗教: ヘレン・ケラー、スウェーデンボルグを語る』 は読んでみたくなった。

 ↓にICF2014?でのカールステンのスピーチを貼っておく。


 ライブ・パフォーマンスはMalformed Objects展に出展していた大和田俊と池上研究室所属の土井樹。土井は日本科学未来館でのパネルトーク(→dommune2/7から機械人間オルタへ)にも参加していた。

 この晩はゲンロンSF講座の最終講評会だったのね。後で気づく^^;。まあ、もうすでに快く小説が読めない身体になって久しいので、DOMMUNEで正解だったかも。

 文中敬称略。

DOMMUNE 2017/3/8~メディアアート 

 3月8日のDOMMUNE、19:00~はICC Presents「ポエティクス/ストラクチャー」&「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」開催記念番組。

 出演者は畠中実(ICC)、赤松音呂、市原えつこ、Yang02、谷口暁彦、平川紀道。モデレーターは齋藤あきこ。

 飲酒しながら後半から視聴したのでまともに聞き書きできなかったが^^;、固有名を頼りにネットで当たってちょっとまとめてみる。

 ↓はICCで3月20日まで開催のポエティクス/ストラクチャー展トレイラー。


 谷口暁彦はオープン・スペース2016における作品を紹介(したのだと思う)。

 赤松音呂の「チギキンクツ」。タイトルは地磁気と水琴窟を組み合わせた造語。水を張ったグラスにあらかじめ磁化した縫い針を浮かべ、PCから送信したタイミングデータで、グラスの外側に貼ったコイルに電流を流すことで針を動かし、針がグラスに当たって音を発するというサウンド・インスターレーション。 ↓は高松メディアアート祭のときのバージョン。


 市原えつこはエマージェンシーズ!030「デジタル・シャーマニズム日本の弔いと祝祭」と「都市のナマハゲ」。


 Yang02(やんツー)はYCAMのバニシング・メッシュ展に展開した管野創との共同作品の新作《Avatars》を紹介。オープニングライブのとき寄ったが、遊び方がよくわからなかった。また行ってみよう。つか、KS+y2 Avatarsから憑依できるんだよな。といってももちろん操作は開館時間に限られる。

 平川紀道はYutaka Kikutake Galleryで2月24日~3月25日まで開催の個展「datum」に関して。Kavli IPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構)へのレジデンスプログラムを機会に開始した映像と音響のプロジェクトで、映像データをベースにX,Y軸、三原色RGB、これに時間(T)を加えたX,Y,R,G,B,Tの値を6次元空間上の点としてユークリッド空間上で回転させる。回転によって、曲線と色調のグラデーションと時間軸の連続性が変換可能となる。
 平川自身は「やってることは単純で、三角関数と足し算引き算くらい」と言うが、これは美しい。あと、平川がアーティスティックディレクターを務めるARTSAT2: DESPATCHの紹介。なんかスケールの大きなPJみたいで要注目。

↓は2013年にYCAMで展示されたthe versions[a - z] (2013) 。


 文中敬称略。