FC2ブログ

不思議の国のアリス展 

 福岡市立美術館で開催された『不思議の国のアリス展』と『梅田哲也 うたの起源』(→ブログ)に行ってみた。

 前回、ギュスタブ・モロー展のときは大濠公園北側の明治通りから訪れたが、今回は天神から国体道路沿いのけやき通りを経て南口から入館。入口付近には、ブログ:エゴン・シーレとウィーン黄金時代の最後で少し触れた緒方竹虎にゆかりの深い進藤一馬(→wiki)の銅像が立っていた。彼は1972年~86年まで福岡市長を務めた。

 アリス展の入口のところにはソフトアングラ(但しアンチエログロ)を標榜する西塚emのアリス人形。参加しなかったが、SCRAPのリアル脱出ゲームもなかなか面白そう。



 3章仕立てになっていて、第1章はアリス誕生の経緯。
 ルイス・キャロル(→wiki)については90年代に柳瀬尚紀(→wiki)の本を読んだ印象が強い。当時はやたらと小児性愛者疑惑が取り沙汰されていたような記憶がある。
 本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン(1832-1898)。昔はドジソンと読んでいた。オックスフォードの数学者で『記号論理学』等の著者もあり、テニソンやファラデー、ラスキンらとも親交があったようだ。『不思議の国のアリス』について、キャロル自身が挿絵を描こうとしていた(当初、例のウサギは擬人化されておらずリアルなウサギとして描いていた)が、ラスキンに反対され、ジョン・テニエルに白羽の矢が立ったそうだ。掲示された略年譜によると、1883年に心霊協会(→wiki)に入会。

 解説ビデオは、アリスファンのためのツーリズム情報。オクスフォード・クライストチャーチで毎年7月第一土曜日?に開かれるアリス・デイやギルフォードにあるキャロル関連の施設など。キャロル家に伝わるゾエトロープ。

 第2章はアリスの物語~著名な絵本画家・挿絵画家が描いたアリス。
 チャールズ・サントーレは、大人びた顔のアリスの頭部とからだと脚の大きさがバランスを逸しているようにみえる《お姉さんの隣にすわっているアリス、ある夏の午後》や、画布の上1/4のみに人物やモノを配置した《這いつくばってのぞいてみると》が好い。ろくろ首と化したアリスは昔たしか『夜想』かなにかで見かけたような気がする。ロバート・インベン(オーストラリア 1936~)もわりと好み。
 ラルフ・ステッドマン(→wiki:Ralph_Steadman)は、解説には映画『ラスぺガスをやっつけろ!』の挿絵で有名になった…と書いてあるが、正しくはハンター・トンプソンによる原作の挿絵ではないか。ただ、彼の筆致で描かれるアリスはあまり好きになれない。ジョン・ヴァーノン・ロード(→wiki:John Vernon Lord)による羊の店。

 第3章はアートの国~世界が愛する永遠のアリス
 はらぺこあおむしで有名なエリック・カール(→wikiによる《チェシャネコいもむし》やエドガー・アラン・ポーの挿絵でも知られるアーサー・ラッカム(→wiki)による作品。

 セシル・M・ヘプワース(→wiki: Cecil Hepworth)らが制作した1903年の短編映画『不思議の国のアリス』。アリスが大きくなるところで特撮が使われている。あと、ジョセフ・マンキーウィッツ(→wikiが脚本を手掛け、ゲーリー・クーパーやケーリー・グラントが出演した1933年のハリウッド映画も一部紹介。本作でアリスを演じたのはシャーロット・ヘンリー(→wiki:Charlotte Henry)。
 ほかにも、以前みたシュヴァンクマイエル(→ブログ:シュヴァンクマイエル映画祭)の映画の原画。ウラジミール・クラヴィヨ=テレプネフの古典金彩技法による写真、サルヴァドール・ダリ、マリー・ローランサン、山本容子、草間彌生。清水真理の人形。



 文中敬称略。

スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://travis7.blog54.fc2.com/tb.php/1041-20837da8