【 中野良寿Around myself 08展 】
YCAMの長期ワークショップへの参加がきっかけで山口市に通うようになり、市立図書館には2000年以降の比較的新しい本が多く、雑誌の品揃えも豊富、ビデオも妙に偏っていて趣味にあうこともあり、それらを堪能するため、とうとう山口市に引っ越してしまった。
と、いうことで、昨日は中野良寿のAround myself 08展とマイケル・ファウラーの音庭(オトニワ)コンサートがあったので、秋吉台国際芸術村(AIAV)に行く。
山口市からAIAVまでは約20キロ、車で20〜30分くらいだろうか。
アーティスト・イン・レジデンスを中心とした芸術活動の拠点で、大きく分けてホールやギャラリーの入った本館棟と宿泊施設やレストラン、サロンがある宿泊棟からなる。

来訪者用の駐車場に車をとめて上っていくと、ピンクの客室棟が雁行して立ち並ぶゾーンに至る。
一度泊ったことがあるが、たしか1泊ひとり3000円くらいだったのではないか。複数人で泊ったのでもっと安かったおぼえがある。もう少し安くすればバックパッカー御用達の安宿並みに
なるのだが、まあ交通の便は悪いし、山口市内の中心部でも3000円前後で泊れる場所はいくつかあるし、秋吉台や秋芳洞に行くならYHがあるし、そも
そも施設としてもヒッピーのたまり場にしてしまうつもりはないだろう。

宿泊棟から見た本館棟。

宿泊棟と本館の間にある関係者用駐車場の前には、茜色のヒガンバナに縁取られたタマスダレの花畑が広がっている。

↑花畑側から見た宿泊棟側。正面左は建物は、磯崎の初期の代表作《N邸》を再構築したものらしい。

エントランスから階段をのぼると、巨大なCo2マークが待っていた。
中野氏のAround myself 08は、グローバル・オブセッションとパーソナル・オブセッションから成る。
グローバル・オブセッションは世界規模の2酸化炭素(Co2)へのオブセッション(あるいはCo2削減キャンペーンそのものの固執性?)をテーマとした作品で、このデザインのラベルは山口市内の商店街のボックスショップで買えるそうである。各自買ってCO2を排出する箇所に貼ると良いということか。
続いてパーソナル・オブセッション。2005年にも同名のワークショップを取出や山口で開いている。

↑はワークショップ会場。

パネルには作り方が示されている。


壁には、どことなくサマになっているので中野氏本人が作ったものだろうか、小品がいくつか掲げられている。
どことなくアウトサイダーアートの香りを感じてやってきた。参加型のインスターレーションというのかワークショップというのか知らないが、これは簡単に取り組めて、奥が深そうである。
マイケル・ファウアーの音庭が始まるまでまだたっぷり時間もあることだし、平日で人も少ないことだし、えんえん立てこもって素材の輪ゴムや小枝がなくなるまでつなげまくってやろうかとさえ刹那思う。
ヴェルフリやダーガーになった気分で取り掛かったものの、30分もやっていたら飽きてきた。この「飽き」こそがオブセッショナルなアウトサイダーアーティストと凡人を分け隔てるポイントなのだろうか。アウトサイダーアートとも関係の深い草間弥生の作品群がオブセッショナル・アートと呼ばれるように、中野氏の作品も、無限増殖への固執、もしくは固執の無限増殖がテーマのように思われる。
せっかくつくったのでCo2と記念撮影。
3階に上がって外に出ると柱廊になっている。

フラジャイルな蝶が頻繁に休みながら舞っていたのでつい追いかける。うーむ、望遠マクロレンズとか使って虫や鳥を追いかけるカメラヲタの気持ちがわかる。

柱廊から見下ろした中庭。確かここで音庭コンサートをやると聴いていたが、ホールの中で作業が進んでいる様子。場所が変わったのだろうか。
(続く…)
- [2008/09/26]
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