イメージフォーラムフェス2017 

福岡都市高速

 昨年(→ブログ)に引き続き、福岡シネラで開催されたIFF2017(イメージフォーラムフェスティバル)福岡に行く。昨年は2日目で、今回は3日目。

 今井祝雄特集は6作品。

『ジョインテッド・フィルム+切断されたフィルム』(1973/20分)は16ミリフィルム上映と、かたわらに置かれた自動式スライド投影機による小スクリーンへの投影で構成。スライドは編集のため切断されたフィルム自体を撮影した静止画フィルムを1枚1枚投影し、16ミリ上映ではそれらをつなげたフィルムが結ぶ動画像を映し出す。
 昔、何度か見た覚えのある政治家の顔や競馬中継、ボートレース、ヨット、人物インタビュー、鳥、島影、ハスの花等々の映像が短くカットされランダムに繋ぎなおされ、音声なしで上映。いわゆるファウンド・フッテージ。

『オン・エア』(1980/21分)はビデオ作品。白い台の上に15インチ(?)くらいのカラーテレビが置いてあってTVアニメ「明日のジョー」を放映している。そのテレビをビニールテープでぐるぐる巻きにしていく試み。アニメやコマーシャルの音声と、テープをロールから剥がす際のビリビリビリという音が重なり合うが、よく聴いてみるとその音は映像と同期してないようにも聴こえる。ロール自体は登場しないので定かでないが。何重にもわたって横方向に巻きつけた後、テレビを立てて今度は縦方向にぐるぐる巻いていく。

『ピザ・タイム』(1983/10分)は車の騒音など周囲のノイズをかなり拾った白昼の環境下で、6片に切り分けた冷めたピザを一つ一つポラロイドで撮影しては食べていく試み。6枚の写真を映ったピザの切断面に沿ってハサミで切り取り、もとの丸い形にしてアルバムに貼る。

 その他、『円』(1967/3分/16ミリ)や『フロア』(1972/3分/16ミリ)、『タイム・イン・スクエア』(1984/9分/ビデオ)。

 今井祝雄は具体美術運動に関わった人で、フィルムやビデオテープといったメディアの物質性を際立たせる映画/ビデオ作品をつくった。1980年代からパブリックアートを手がけ、アートによる街づくりに関わる。神戸市には現代アート専門のギャラリースペース「夢創館」がある。



 映像メディアの物質性にこだわった作家は、今井祝雄だけではない。たとえばIFF2016でみた奥山順市もしかり。
 福岡総合図書館は映画・映像関係の図書が豊富で、岩本憲児、北野圭介らによる『ecce――映像と批評』まで置いてある。ecce1「映像とアヴァンギャルディズム」特集の足立ラーベ加代による「ドイツ・アヴァンギャルド映画の歴史」をさらっと読むと、たとえばドイツではビルギット&ヴィルヘルム・ハインによる「マテリアル・フィルム」の試みなどがある。彼らの『生フィルム』(Rohfilm,1968)は、フィルムに付いた虫やホコリ、傷などをそのままに映し出す試みだった。

 昨年みた海外作品は正直キツかったが^^;、今年みた以下2作品は両方オモシロかった。

・ジョシュア・ボネッタとJ.P.シニャデツキの『エル・マール・ラ・マール』はこちら

・ミヒャエル・パルムの『シネマ・フューチャーズ』はこちら

 文中敬称略。
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