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宇部ときわ公園2017秋(2) 

 宇部ときわ公園2017秋(1)からの続き。

〇深化(野村敦)
宇部ときわ公園

〇地霊―M(岡本敦生+野田裕示)
宇部ときわ公園

 彫刻作品はほかにもいくつかある。

 ときわ公園(→wiki)は面積189.4 ha。山陽小野田市にある江汐公園は146ha。福岡の天神にほど近い大濠公園は39.8ha。北九州市の響灘緑地グリーンパーク(→wiki)は計画面積で281.2ha。響灘緑地は自転車道が整備されていて、何度か利用したことがある。ときわ公園の場合、周囲6.5キロで、自転車だとちょっと物足りない気がするので、自転車乗り入れ禁止で問題ない。

 市が力を入れているのは理解するが、やはり冬場にはどうしても人影が乏しくなるだろう。外周部は特に。
 ひっそりとした公園は個人的には魅力的だが、もし、多くの外国人観光客を宇部に招きたいなら、イギリス・コーンウォール州のエデン・プロジェクト(→wiki)や、シンガポールにできた「ガーデンズ・ バイ・ザ・ベイ」のような未来的な植物園などが必要だろう。常盤湖の北4分の1くらいをガラスドームで覆って、そのなかに植物園も動物園も移転して、というか新しい生態圏、新たなバイオミュージアムとして未来的なデザインでつくりなおす、とか…。まあ、そこまでの"ギャンブル"ができるかどうかだなあ。宇部興産とファスト・リテイリングが共同で出資して、とかなんとか。

 もっとリアリティのある方策なら、ショッピングモールの導入はどうか。

 都市公園に隣接してショッピングモールを導入する試みはすでに、いくつか事例がある。大きなところでは、万博記念公園に隣接するららぽーとエキスポシティ(→ブログ)があるが、ほかにも、イオンモール香椎浜店は、香椎浜中央公園と都市高速1号線を挟んで、ネクサス・ワールドからの散歩コースに立っている。また、久留米に行ったとき立ち寄ったゆめタウン久留米店は、春には桜が咲き誇る筑後川河岸に隣接していた。駐車場はゲートがないタイプで、フリーライダー(つまり花見のために駐車場だけ借りてモールを使わない人たち)にどう対処しているのか(あるいは大目に見ているのか)気になった覚えがある。
 市民のクオリティ・オブ・ライフを考えるなら、土日の買物ついでに公園を散歩する習慣(ウォーキング&ショッピング)を身に着けてもらうという意味合いがあるし、モールの所有者に、緑や花の維持管理や駐車場の供給(つまりフリーライダーに目をつぶる)など公共的役割を担ってもらうことも考えられる。もちろん、建物のデザインは、せっかくの景観を破壊しないことが前提だ。モールの規模を決めるには調査が必要だろう。

宇部ときわ公園

 動物園や植物園がリニューアルした今でこそ人で賑わっているが、そのうち飽きられて来場者が減少するのは目に見えている。残念ながら?、多くの市民にとっては、ただ単に自然に触れるというだけでは公園に行く強い動機を形成しないという現実を見つめたほうが良い。また、アメリカではネット販売の普及で、ショッピングモールも売上低下傾向にあると聞くが、アメリカと日本では事情が異なる。自然のなかの散歩→飲食→ショッピングがワンストップで楽しめる空間の提供は、QOL向上に結び付くと思うのだが。
 宇部市では伝統的に、「民間の力」が公共的役割を果たしてきた。宇部興産の創業者・渡辺祐策が上水道の整備までおこなったのは有名な話だ。常盤湖とときわ公園は素晴らしい資源であり、周辺の土地活用は今後、極めて重要な課題となろう。
 ショッピングモールという選択肢は検討に値すると思うのだが。
 ときわ公園にはたまにしか足を運ばないアウトサイダー(市外の者)なので、詳しいことは提案できないが、立地としては遊園地や動物園で賑わうあたりではなく、自動車教習所があるあたり。あるいは、南端の湿地帯とかかな。



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